1月6日、日本経済新聞は国内メーカー・キャリアが、「ガラケー(従来型携帯電話)の形状をしたAndroidスマホ(=ガラホ?)」を開発していると報じました。
その後、1月19日、KDDIが「ガラホ」を正式発表しました。
ガラケーの形状をしたAndroidスマホ
ガラホ = ガラケー + スマホ
ガラケーとして人気の折りたたみ式でテンキーも備わっている。
赤外線通信、ワンセグ、おサイフケータイなども搭載。
見た目はガラケーとなんら変わらない。
見た目は「ガラケー」で、OSと呼ばれる基本ソフトにAndroid を利用している。
スマホ普及率は53.5% (総務省)
ところで、スマホの普及が進んでいますが、どれくらい普及しているのでしょうか。
スマホ端末の普及が進んできましたが、スマホに切り替えられないユーザーが依然として多く、「踊り場」感が広がっているようです。
総務省の調査では、スマホ普及率は53.5%(2014年3月末)と、「ガラケー」と呼ばれる従来型のフィーチャーフォンを使っている人が依然として国内ユーザーの約半数になります。
2014年9月末のスマートフォン契約数比率は50.3% (MM総研)
MM総研の調査結果では、2014年9月末のスマートフォン契約数は6,248万件、フィーチャーフォン契約数は6,176万件となった。合わせた携帯電話端末契約数は1億2,424万件。
スマートフォン契約数比率は50.3%となり、2014年9月に過半数を突破しました。
ガラケー市場は日本メーカーの独壇場
ガラケーを製造できる技術は日本メーカーの独壇場です。
なぜならば、長年の経験、折りたたみ構造やボタン部分など、ガラケーはスマホに比べると高度な技術が必要となります。そして、小さな液晶画面、チップセット、ヒンジ部分といったスマホとは異なる部材が多く使われていますから、海外メーカーが追随するには難しい面もあります。
一方、デザインや機能面での進化はわずかにすぎません。国内市場でのユーザーニーズを事細かに取り入れて進化してきた結果です。
なので、開発費もあまりかからず、もうかるビジネスになりつつあるようです。
しかし、部材の調達が難しくなっている現状もあります。数年前に比べて需要が格段に減っているため、これらの部材を作るメーカーの中には倒産、あるいは生産を中止するところも出てきており、部材が足りずにガラケーを生産したくてもできない状況に陥っているのです。
スマホに変えない理由は「テンキーが使いたい」「タッチパネルは難しそう」
ユーザーがガラケーを使い続ける理由は、「テンキーが使いたい」「タッチパネルは難しそう」など。
従来のガラケーに慣れたユーザーは、スマホ独自のアプリに興味がないならガラケーで充分と考えているのでしょう。
ということは、使い勝手がガラケーならば、中身はAndroidでも良いのかもしれません。
つまり、「ガラケーっぽいスマホ」を提供することは、「ユーザーニーズに応える」「端末が作りやすい」「効率のよいネットワークが構築できる」ということで、端末を提供する側にとっては一石三鳥なのです。
KDDIのガラホ
KDDIは19日、見た目はガラケー、中身はAndroidスマホという「ガラホ」、シャープ製「AQUOS K」を正式に発表した。
AQUOS Kは3.4インチの液晶を搭載。ガラケーとして人気の折りたたみ式でテンキーも備わっている。
赤外線通信、ワンセグ、おサイフケータイなども搭載。見た目はガラケーとなんら変わらない。
テザリングができるAndroidフィーチャーフォン「AQUOS K」