デジタル経営戦略プロセス物語
ある日、ITCは社長からこう言われました。
「DXを進めたい。しかし、何から始めればよいのか分からない」
ITCは静かにうなずきます。
まず、目を凝らす|タスク1 経営環境情報の収集
ITCはすぐにIT製品の話をしません。
まずは事実を集めます。
- 外部環境情報
-
- 市場動向
- 競合動向
- ITトレンド
- デジタル環境の変化
- 内部環境情報
-
- 自社の強み・弱み
- 事業ポートフォリオ
- 保有データ
- IT資源
- デジタル経営成熟度
- 過去のIT投資実績および投資計画
- 変革・成長プロセス(P1)で得た変革構想と成熟度評価も参照する。
ここでは判断を行わない。
正確な情報収集が出発点である。
本当の課題を見抜く|タスク2 経営環境情報の分析と経営課題の抽出
収集した情報を分析し、経営課題を抽出する。
分析視点
- 強み/弱み/機会/脅威
- 事業ポートフォリオ
- 市場ポジション
- 競争環境
さらに、成熟度向上計画で設定した成長目標も経営課題に含める。
成果物は「経営課題リスト」。
ここでIT施策を決定しない。
未来を描く|タスク3 あるべき姿の構築
抽出した経営課題を踏まえ、企業のあるべき姿を構築する。
- 経営ビジョン(案)
- ビジネスモデル(案)
その際、
- 経営理念との整合性を確認する
- 顧客価値起点で構想する
- 適正利益を前提とする
価値の発見と認識を起点に設計する。
全社的なデータ・IT方針を定義する|タスク4 データ・IT利活用方針の定義
あるべき姿を実現するために、全社的なデータ・IT利活用方針を定義する。
① IT全体方針
- 中長期的なITの貢献方向
- データ基盤整備方針
- システム統合・標準化方針
- クラウド/オンプレミスの方針
- ITコンプライアンス
- セキュリティ
② ITマネジメント方針
- IT推進体制
- ITガバナンス
- 投資・コスト管理方針
- サイクルマネジメント
- モニタリング&コントロール
全体最適の観点を明示する。
リスクを戦略的に評価する|タスク5 経営リスク評価・対応
デジタル経営戦略の観点からリスクを評価する。
- 発生確率
- 影響度
を評価し、優先度を整理する。
さらに、
- 代替案
- 損失最小化策
- セキュリティリスク
を検討する。
リスク評価結果を戦略策定へ反映する。
戦略を策定する|タスク6 デジタル経営戦略策定
経営ビジョンとビジネスモデルを決定する。
その実現のために、
- 経営課題の優先順位
- CSF(重要成功要因)
- 戦略シナリオ
- デジタル経営戦略目標(KGI・KPI)
を定める。
成果物は「デジタル経営戦略企画書」。
戦略を展開する|タスク7 デジタル経営戦略の展開
策定した戦略を
- 中期経営計画
- 事業計画
- 組織計画
へ展開する。
部門目標へブレイクダウンし、実行可能な形にする。
戦略の達成度を評価する|タスク8 デジタル経営戦略達成度評価
戦略目標の達成度を評価する。
- KGI・KPI実績
- 差異分析
- 改善提案
成果物は「デジタル経営戦略達成度評価報告書」。
評価結果は次のサイクルへ接続する。
デジタル経営戦略プロセス(P2)・一行フレーズ
タスク1 経営環境情報の収集
👉 外部・内部環境とIT・成熟度情報を網羅的に収集する。
タスク2 経営環境情報の分析と経営課題の抽出
👉 SWOT・競争環境・成熟度計画を踏まえ経営課題を抽出する。
タスク3 あるべき姿の構築
👉 経営理念と整合した価値起点のビジョンとビジネスモデルを構築する。
タスク4 データ・IT利活用方針の定義
👉 全社的なデータ・IT全体方針とITマネジメント方針を定義する。
タスク5 経営リスク評価・対応
👉 発生確率と影響度で戦略リスクを評価し対応策を整理する。
タスク6 デジタル経営戦略策定
👉 経営課題の優先順位とCSFを定め戦略目標を決定する。
タスク7 デジタル経営戦略の展開
👉 中期経営計画・事業計画へ展開し組織目標へ落とし込む。
タスク8 デジタル経営戦略達成度評価
👉 戦略目標の達成度を評価し次サイクルへフィードバックする。
